クラシックの罠

クラシックであれば楽譜通りに左手と右手が揺るぎなく迷うことなく動くまで、とてもとてもゆっくり練習する。これができないと速く弾くことができないどころか、人前でまともに弾くことすら叶わないであろう。

でね。これがクラシックの罠だと思うのです。

クラシックピアノを幼少からやってた人がすんなり即興でジャズピアノ弾けるか?っていうとそうはいかない。はず。

それは、幼少期から先生に「ゆっくりノーミスで練習しないとダメよ」と言い含められてきたからじゃないか。時にはかなり厳しく。ミスしたら先生から「練習が足りなかったね」と諭されて(怒られて)、再び「ゆっくりノーミス」練習に取り組む。そんな練習してたら、その場で即興演奏っていう発想にはなりにくいのでは?と愚考するのであります。

小学校1、2年でそんな練習法を叩き込まれてしまうと、大人になってから「即興でテキトーに弾きなさい」と言われても困るのかもしれない。即興演奏には「正確に弾く」という概念もないわけだし。

ジャズピアニストの演奏を聴いたとき「うーん、アドリブというより、仕込み?手癖・・・?」と思うことが少なからずあるのもそのせいではないか。練習やリハーサルできっちり演奏できたフレーズが、思わず出てしまう。

もちろん、それがダメと言ってるわけではない。(そんな「流暢で予定調和な」演奏は僕の好みではないことは多いが)

ま、そんなことはいいや。ジャズであっても「ものすごくゆっくり練習する」のがめちゃくちゃ有効、というか唯一の真っ当な練習法なのは同じ。さあ練習だ。

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