むしろノーミス当然

ノーミス演奏は神!小さい頃から楽器やってないと無理でしょ!

と思っていた。

実際、何度かこのブログにも書いている。ホロヴィッツだってミスするじゃん?って。ノーミスってやっぱ難しいんだね、って。神がかりの集中力でもいるんじゃね?って。

完全な間違いであった。そうじゃない。ノーミスが当たり前である。

「ノーミスは難しい!しかし、ノーミスを志せ!根性だ!」

そんなしょーもない精神論じゃない。根性でノーミスできるかBAKA。冷静に客観的に「ノーミスが当たり前」なのである。

一つ、大事な前提がある。

ここ1ヶ月ほどしつこく書いている件。そう。「我慢の限界くらい遅いスピードでゆっくりと練習すること」。その遅さでミスをしないこと。

でしょ?我慢の限界まで遅く弾いて、ノーミスできないんだったら、普通の速さで弾けるはずがないじゃん。ってことですよ。参ったね。ぐうの音も出ないってやつ。

バーバヤーガの小屋」を200bpmで演奏したらミスしまくりだ。どうしてくれる。そういうことじゃないからね。限界まで遅く弾いた時にミスするな、という話。

いやいや、そんなことはない。200bpmでずっと練習すれば、いずれは200bpmで弾けるようになるんじゃない?少しずつ上手くなって、いずれは。

老婆心ながら、上のような考え方は本当にやめてね。人生無駄にするよ。僕の遊び弾きしてた10年間を返して欲しい。ゆっくり練習でやり直したい。

思い当たってしょうがないのである。遊び弾きを辞めて5年ほど経つ。初期に思ったのが「ゆっくり着実に練習しないと時間の無駄だ」ということ。これまでも繰り返し自分に言い聞かせてきた。しかし、この5年間、ちゃんとできていなかったのだ。遅さが足りなかった!もっともっと遅いテンポで練習すべきだった。ノーミスを目指すべきだった。嗚呼。悔しい。

とにかく楽譜を再現する演奏ではゆっくり練習しないとダメ。ついつい「時間がない」と弾き急いでしまうが、結局「弾き急ぎ」は時間の無駄である。落ち着いてゆっくり練習するのだ。しかも信じられないくらいゆっくり演奏することだ。絶対に、だ。

スピードを上げるのは「ゆっくり演奏」でほぼほぼノーミスできるようになってから。

ゆっくり演奏にはウンザリだ。もう我慢ならない。速く弾こう。ダメダメ。それがダメ。ゆっくり演奏でほぼほぼノーミスしてからだ。約束だぞ。

で、スピードを速めてみるとやはりどこかでつっかえる。弾けないポイント発見だ。あらためてその小節を信じられないくらいゆっくり練習するのだ。ノーミスになるまで。これを繰り返せば最短時間でノーミス演奏を達成できる。間違いない。

さて。

じゃあ楽譜を再現することを目標としないジャズはどう練習するのか?という疑問が湧く。答えは簡単で、ゆっくり練習は必須だけど、そこまで徹底しなくて良いよ、ということになろう。ミスタッチ当然。それより取り繕う能力の方が大事である。それがジャズってもんさ。

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