きらきら星変奏曲

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モーツァルトのきらきら星変奏曲である。

とにかく子供っぽい曲だ。幼稚園児向けのクラシック曲集に入ってそう。

Youtubeで演奏を聴いてみる。確かに楽しいが、大人が取り組む曲ではないよね。

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とんでもないのである。

確かにこの曲は他人の演奏を聴いてもさほど面白くない。

なんといってもモーツァルトには手垢が付きすぎている。もはや新鮮な演奏など存在しない。

最近の演奏では敢えていわゆる「古典派」的演奏を避けようと頑張っているものもある。そりゃ当然の話でバッハにせよモーツァルトにせよ先人が解釈し尽くしたから、大胆にやるしかないのだろうが、僕の印象ではグールドで終わってる気がしてしまう。

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でも、試しに弾いてごらんなさい。

これが実に楽しいのだ。

感心ポイントが多い。納得感がある。演奏したら得をすると思える。

「モーツァルトの才能なら無限に変奏が作れそうだな」

「こんなシンプルなフレーズ(それこそ左手がドミソ、シレソで、右手がドレミファソみたいな)で、こんなに豊かな曲になるんだ」

「これってほぼ即興で作っちゃった曲だろうな(自分で弾くと不思議と分かる)。天才じゃねーか」

「なんとなく聴いてたら分からないけど、ベースラインが結構ヘンタイだな!」

さほど難しくもないし、弾いて楽しい。学びは多い。

変奏曲ってのはようするにメロディフェイクの仲間なのでアドリブのヒントにもなる。プロの小綺麗なノーミス演奏など聞かなくてよい。自分で弾いてみるのが楽しい曲なのだ。

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