クラシック音楽が楽しめなくなった。
事前に楽譜に全部書いてあるんだよな。とか思うと興ざめしてしまう。理不尽だよね。クラシック全否定。
ジャズだって録音された以上、何度聴いても同じ曲なんだけど、やっぱり緊張感が違う。名演もいいし、イケてないアドリブのやるせなさも味わいがある。
クラシックは、演奏家が「間違えたらダメだ」とか思いながら弾いてるのが伝わってきた途端に退屈に感じてしまう。間違えたっていいじゃん。大事なのはハートでしょう。そんな考え方はクラシック界では通じないのだろう。
でも、ホロヴィッツの「展覧会の絵」なんて、割とミスタッチ多くなかったっけ?と思ったら、記憶の通りだ。やっぱり「バーバヤーガの小屋」。
それがイカンかと言えば、迫力があってよろしい。イエッ!とかフー!とか合いの手を入れたいくらいだ。この曲は超速で弾いてトチるまでがセットである(ホントか)。ホロヴィッツがトチるということは相当な難曲である。問題の辺りは両手ユニゾンで超速で上から下まで飛び跳ねるところ。ホロヴィッツならばミスタッチが無くなるまで演奏を録音出来ただろうが、敢えて勢いのある録音を生かしたのではないだろうか。こういう考え方ジャズっぽいと思う。
ポリーニは別格だ。安定感半端ない。クラシックの理想ってこういうことか。でも、皆が皆これ目指したらキツそうだ。というか、ポリーニを超えられる人がいるのか?
一番Jazzyなのはグールドな気がする。
色々即興でやれるんだけどたまたまベストな選択として楽譜通り弾いている、みたいな。完全に音楽を内面に取り込んだ上で、伝統的な「バッハらしさ」を保留し、今ここで俺が弾いたらこうなるんや!みたいな。すごいよね。
これだけ名演奏家がいて、質のいい録音がいっぱいあるんだから、今の時代にクラシック演奏するのも大変ですよね。