キャンプで白飯を炊く

キャンプでわざわざ白飯炊いて食べることもあるまい。ほぼ100%炭水化物だぜ?むしろ体に悪いぜ。と思っていたのは間違いだったと素直に認めるのである。

野菜、果物、肉よりも体に良くないかもしれないけれど、疲れた体に炊き立ての白米はたまらなく美味いのだ。ほかほかご飯にはリラックス効果もある。それだけで幸せになれる。日本人のDNAだろうか。多少の栄養上のデメリット(炭水化物に偏る。血糖値が上がり易い)など帳消しである。それから食事が豊かになる。ワンポットミールだと最初から最後まで味が同じだ。白飯とおかずなら白飯の量を塩梅しながら飽きずに楽しめる。

白飯を炊くのは意外と簡単である。もっとも大事なポイントは以下の3つ。

アルミのクッカー(あるいはメスティン)を使う

チタン、ステンレスは使わない。「炊けるよ」という情報はある。間違いではないだろうがわざわざリスクを取る必要はない。チタンしか持ってない人は悪いことは言わない。炊飯は諦めたほうがいい。おかゆですらうっかりすると焦げ付く。あるいは家で何度も練習してコツを掴むか。そこまでするならアルミクッカー買っちゃうか。

僕も最初はSnowpeakのチタンクッカー使っていたが、Evernewのアルミクッカーを試しに使ってみたらチタンには戻れない。チタンは神経使い過ぎる。

ちゃんと浸水させる

夏場20分。冬場なら30分以上。芯を残さないための重要な工程である。

水加減

慣れるまでは必ずちゃんと計ること。1合未満の米ならできればグラム単位で。水の量もcc単位で正確に。無洗米じゃなければ家で2、3回予行演習が必要だ。正確に米を計る。研ぐ。一旦ザルにあけて水を切る。米を戻し、正確に分量の水を入れる。指の深さやリベットを目印にして量を記憶する。炊いてみる。硬いか?柔らかいか?米が多すぎる?次回、再び水の量を調整して好みの米、水の量を把握する。幸い少しくらい硬くても柔らかくてもご飯は美味い。ちゃんと浸水して蒸らせばそこまで芯は残らない。ベチャベチャでもキャンプ場で食えば美味い。懐が深いのだ。何?ちゃんと計るのってカッコ悪い?目分量で調理したい?かーちゃんがテキトーに味付けした料理がブレないのは調理歴ウン十年の大ベテランだからだ。たまにキャンプで炊飯するレベルの素人でしょうが。悪いことは言わない。黙って正確に計りなさい。

火加減

次に大事なのは火加減である。とはいえ、はっきり言って弱火でも中火でも強火でも米は炊ける。「弱火だな。じっくり加熱するか」とか「強火だな。ちょっと気をつけよう」という感覚があればよい。理想的には2段階。まずは強火で沸騰させる。吹きこぼれそうになったら弱火で様子をみる。これが王道だ。いきなり焚き火で炊飯するのはやめた方がよい。家のコンロやキャンプ用バーナーで弱火・強火感覚ができてからが良い。もっとはっきり言えば焚き火は使わない方がよい。でもまあ、使いたいよね。僕は使わないけど。炊飯につきっきりになってしまうからね。

炊き上がり

炊き上がりの判断には少し神経を使う。僕の判断は二通り。まずは音。「バチバチ」という聞こえ始めたらゆっくり10秒数えて火からおろす。

周りがうるさくて音が聞こえないこともある。その場合は香りを頼りにする。香ばしめの米の炊ける香りを感じたら火からおろすのだ。焚き火だと音も香りも心許ないね。その場合は蓋を開けてチェックする方法らしい。(赤子泣いてもというが、蒸らしじゃなければ蓋を開けても問題ないそうだ)

蒸らし

ちゃんと炊ければ蒸らしは不要という意見もある。でもまあやって損はない。硬めなご飯は少し柔らかくなるし、ふっくらご飯を蒸らしてもほぼ変わらない。

Closing.

炊飯にさほどシビアな工程はない。計量を大幅にミスったり長時間火から目を離さなければまず失敗しない。それにメスティンやクッカーで炊く飯は美味い。最初は気のせいか(キャンプツール効果か)と思ったが、子供に黙って食べさせたら「今日のご飯美味しい!」だって。本当に美味しいのだ。不思議なもので炊飯器で炊くより安定して美味いと思う。

キャンプでの炊飯について、ヒロシが「最初は何度か失敗する」「意外と難しい」とか言っていて、なんのこっちゃと思っていた。ヒロシのキャンプテレビ見て分かった。そりゃ失敗するさ。米も水もろくに計量してない。しかも焚き火使ってる。ちゃんと計量してバーナーを使えば炊飯はまず成功する。さほど難しい調理ではない。

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