アドリブの仕込み練習してると(これ矛盾した表現だよな)、やはり「正確なタッチでぶれない演奏」を求めている自分に気が付く。加えて「難しいフレーズを速く弾きたい(それがカッコいいだろう)」という思いがどうしても出てくる。
やっぱりなんといってもピアノは打楽器である。管楽器が多少リズムがぶれたところでドラム、ベース、ピアノがリズムをキープしてくれる。
しかしピアノのリズムがぶれ始めるとドラムとベースが困惑する。
だからピアノ弾きは管よりもジャストのリズムを志向しないとヤバい。ジャストのリズムを志向してアドリブの仕込みやってると、ミスできないと思える。ミスできないようにきっちり練習してるとこれもうアドリブじゃねーじゃんとなる。
例えばビル・エバンスのアドリブってかなりの練習量に支えられてると感じる。リズムが極めて正確だからだ。映画「ビル・エヴァンス タイム・リメンバード」にも彼が練習ばっかりしていたという証言があった。
確かに彼の演奏に「仕込み感」は少ない。でもハービー・ハンコックに比べると「ああ、こっちの方がより”アドリブ”だな」と分かる。
リズムがヨレるからだ。その場でフレーズを編み出そうと弾いたら、ジャストで弾けるわけがないのである。キースですら少しはブレる。
何が言いたいかよく分からなくなってきた。とにかく、キースとハービーは別格でスゲーということを再確認した次第である。