アドリブの練習方法 再*考

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同じようなことを何度でも考える。考えながら練習する。

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アドリブとは(復習)

「仕込み一切なし。頭真っ白状態からその瞬間のひらめきのみで演奏すべし」というのがアドリブ原理主義である。僕がそう決めた。ほとんど机上の空論である。演奏にあたっては事前の枠組みはある程度必要になる。コード(あるいはモード)だって前提だ。白紙状態からのアドリブ開始はほとんどあり得ない。(フリージャズは例外とする)

かと言って100%フレーズと構成を決めておいて、その通りに演奏したらそんなものはアドリブとは言えない。

事前の仕込みを2割にするのか8割くらいにするのか。そのグラデーションで各演奏者のスタイルが変わってくる。僕はアドリブが多いスタイルが好きだ。緊張感。ミス(の類)やミスからの派生、展開の意外さ。即興演奏の醍醐味である。

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アドリブそのものは他人から教えられない

読み書きを学んでも、詩が書けるわけでない。

同じことで「ここでGドリアンが使える」。それが分かっても即興演奏できるわけではない。

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まずは技術!ソロピアノは特に左手!

残念ながら技術は必要である。特にソロのジャズピアノ。練習からは逃げられない。セッションならまだ右手だけでもなんとかなるのだが・・・

ソロピアノでアドリブしようと思ったら左をほぼ無意識に動かせなければキツい。左手に気を取られるとアドリブどころではなくなる。ピアノかつアドリブ初心者であれば日々痛感していると思う。

ピアノ初心者がドリブができない原因の一つが左手と言ってよいだろう。左手は敢えてルートだけ演奏するのが有効だと僕は思うのだが、僕の場合はもはや手遅れで無意識にコードを叩いてしまう。まだ左手を徹底的に練習していないのであれば、敢えてルートと5度だけに止める練習をお勧めするかもしれない。

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次はアドリブサンプル練習!

フレーズ集は使えないと断言する。時間の無駄であると断言する。

しかし、曲全体のアドリブサンプルは使える。例の黒本対応アドリブサンプル「50の名曲で学ぶ実践アドリブ構築」である。これは有効だ。

もちろん楽譜の通り何も考えずに弾くのは意味がない。アドリブサンプルを血肉化するとともに使われているスケールは何か。入り口の音、出口の音は何か。自分なりにアレンジできないか、などと考えながら練習するのがベストだ。

他にもいわゆる「ジャズピアノ集」や「ウィントン・ケリー(あるいはビル・エヴァンス等々)のピアノソロ採譜」がある。同様に「たたき台」として使うなら楽譜通りに練習してもアドリブの訓練になるのではないかと思う。

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