趣味の楽器が続かないわけ

社会人になって仕事が落ち着いた。カッコイイ(発信、アウトプットできる 、クリエイティブな、単なる消費ではないetc…)新しい趣味を始めてみよう、と楽器を学んでもなかなか続かない。

その理由は一義的には「なかなか上手くならないから」である。

「やっぱり大人になってからじゃダメなんだね」
「子供の頃からやらないと上手くならない」
「脳が柔らかくないとダメか」
「耳が育ってないのだろう」
とかとか、もっともらしい言い訳をいくらでも思いつくわけ。

このブログでずっと書いているけど、それは間違い。大人になってからでも楽器は上達する。証拠はあるのか?お前のYoutube演奏なぞ上達の証明にならんぞ?(クソックソッ)ありがたいことに証拠はある。前にもご紹介したピアノ未経験、52歳からパチンコを辞めるついでにピアノを始めてあのラ・カンパネラを完走した海苔漁師さんである。

彼には特殊なピアノの才能があったのか?そんなことはない(はず)。あったのとすれば「地味な反復練習に耐える」才能である。

毎日、時には8時間から12時間に及ぶ練習を、何年も(ネットニュースでは正確な期間は分からなかったがおそらくは少なくとも5年以上)続ける才能である。また曲を耳コピし、運指を演奏動画のスロー再生で学んだという学習法も正しかった。ピアノ講師の奥さんからも的確なアドバイス(とにかくゆっくり、ちゃんと一つづつ仕上げて!)があったに違いない。

1日8時間を5年間は14,600時間。一日3時間に分配したとすると13年と3ヶ月毎日練習。ちなみに司法試験に合格するために必要な勉強時間ですら10,000時間である(俗説)。すごい。そして、そりゃ上手くなるよ。

そう。楽器が続かないのはカッコイイ(発信、アウトプットできる 、クリエイティブな、単なる消費ではないetc…)と思っていた楽器演奏が、実はひたすら地味で退屈で苦痛すら感じるほどの反復練習を、かなりの長期間強いられるからである。でも、それを乗り越えればちゃんと上手くなる。ゆっくり確実に。これを毎日。ラカンパネラで10年。そこそこ難しい曲を、ほぼノーミスでカッコよく弾くなら数年〜5年でイケるだろう。頑張ろうじゃありませんか。

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