読み物(仮)

趣味と承認欲求

. ピアノを毎日練習しながら、心のどこかで人前で難しくて華麗な演奏を披露して拍手喝采されたい、綺麗なメロディを弾いて感動させたい、などとどこかで夢見ている。 いわゆる承認欲求であり、人としては普通の欲望である。何も問題な 趣味と承認欲求

楽器を弾くと世界が変わる

. 難しいとされるピアノ曲(ラ・カンパネラ、ショパンのエチュード、後期ベートーベンのソナタ等々)であっても、ひたすら時間をかけて良質な練習(と言っても「ゆっくり弾く」だけ)をすれば誰でも弾ける。誰でもは大袈裟か。最低限の 楽器を弾くと世界が変わる

無人島に楽譜を一つ

. 仕事の都合で無人島に何年か飛ばされることになった。幸いピアノが一台置いてあるようだ(どんな仕事だ)。上司からは「一冊だけなら楽譜を持って行ってよい」と言われた。さあて、何を持っていくか。 これはもうバッハの「平均律 無人島に楽譜を一つ

批評の幸福な時代 その2 〜 あるいはクラシック界の「マナー講師」

ネットの口コミもYoutubeもない昔は、レコード(CD)評が確かに必要だった。(レコードの試聴ができる店もあったのかな?) 当時の中高生にとってレコード(CD)は安いものではなく、スイングジャーナルを立ち読みしたり(あ 批評の幸福な時代 その2 〜 あるいはクラシック界の「マナー講師」

批評の幸福な時代 その1

. 吉田秀和といえば昔の日曜朝のNHK FM、あの仙人のようなかすれた声を思い出す。クラシックの名盤を渋い解説で紹介する番組である。いかにも地味で退屈そうでしょ? その頃僕は高校生で、クラシックを聴いてもショパンくらいで 批評の幸福な時代 その1