音楽と共感覚

共感覚というのは例えば知覚と連携して嗅覚が働くとか、複数の感覚が同時に発生することを言うらしい。梅干しを見ると口が酸っぱい。これは単なる条件反射だ。共感覚とは例えば数字の1を見ると自然に色が見えるとか匂いがするとか、そういったものらしい。

ジャズのアドリブに四苦八苦していて、音程に対して何か付随的な感覚がないと難しいな、と思う。例えばルートは安定。5度はルートの次に安定。4度は困った人。7度はギリギリを攻める人。♭2度はダーク。とかそんな感じだ。レーはレモンのレーである。

そういう感覚なしに12音均等なイメージでアドリブに向かうとひどい目に遭う。入りの音はともかく、最後の音(ターゲット・ノート)のイメージがないとヘンテコなフレーズが空中分解のちロストである(経験者は語る)。逆にいえば着地さえイメージできていればそこまで酷いことにはならないんだけどね。そう簡単にはいかない。言うは易しである。

実際、日々の練習でもFマイナーペンタでアドリブしてたはずがいつの間にかCマイナーペンタになってて、FマイペンもCマイペンも親戚みたいなもんだけど(両方A♭メジャーのインサイド)、ルートを勘違いするだけで収拾がつかなくなる。練習中にロストである。左手で叩くコード進行も意識しなきゃダメなんだから、そりゃ大変ですよ。

相対音感で共感覚持っている(ルートは白で、2度は黄色で・・・)人は、ジャズをプレイするのには有利だよな、と思う。そして、これって意識して練習することで身につけられるんじゃないか?とも思っている。

というのも、ルート、2度、5度を意識しながら引いていると、共感覚までいかなくてもそれぞれ別のリアリティがだんだん感じられてくるのである。特に4度とかね。条件反射じゃないけれどある程度は後天的に身につけられるんじゃないかな。目指せ共感覚なのである。

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